野口武彦 氏(のぐちたけひこ)
文芸評論家[日本]
2024年 6月9日 死去老衰享年88歳
野口 武彦(のぐち たけひこ、1937年6月28日 - 2024年6月9日)は、日本の文芸評論家、国文学者、思想史家、作家。
神戸大学名誉教授。
来歴=
東京府出身。
1956年、東京都立戸山高等学校卒業。
1962年、早稲田大学第一文学部卒業。
その後、東京大学文学部卒業、東京大学大学院博士課程中退。
神戸大学大学院人文学研究科・文学部助教授、教授を経て、2002年に定年退官、名誉教授。
ハーバード大学客員研究員、プリンストン大学客員教授を務める。
1973年に『谷崎潤一郎論』で亀井勝一郎賞、1980年に『江戸の歴史家』でサントリー学芸賞、1986年に『「源氏物語」を江戸から読む』で芸術選奨文部大臣賞、1992年に『江戸の兵学思想』で和辻哲郎文化賞、2003年に『幕末気分』で読売文学賞を受賞。
2010年に脳梗塞などを患いながら、執筆活動を続けていたが、2024年6月9日に老衰により死去した。
86歳没。
人物=
早大時代は全国学生自治会連絡会議(全自連)のリーダーであった。
専攻は近世の儒学だが、31歳で『三島由紀夫の世界』を上梓し、ついで『石川淳論』を出すなど、文芸評論家として華々しく活躍、ついで『洪水の後』など小説を書き、小説の単行本は三冊にのぼる。
さらに大江健三郎や谷崎潤一郎を論じるが、1971年に最初の論文集『江戸文学の詩と真実』を刊行、その後も近世文学、思想と近代文学について執筆活動を続ける。
1990年代以降は、近世の歴史事象を一般向けに書く仕事 ……
野口武彦さんが亡くなってから、165日が経ちました。