高師直(こうのもろなお)
武将[日本]
(観応2年2月26日没)
(ユリウス暦) 1351年 3月24日 死去謀殺
高 師直(こう の もろなお)は、鎌倉時代末期から南北朝時代にかけて足利尊氏に側近として仕えた武将、官僚、政治家、歌人。
正式な名乗りは、高階 師直(たかしな の もろなお)。
高師重の子、兄弟に師泰・重茂、子に師夏・師詮ら。
鎌倉幕府有力御家人足利氏執事(家宰)、建武政権雑訴決断所三番奉行人・武者所および窪所寄人、北朝武蔵守、室町幕府初代および第三代執事(室町幕府管領の前身)・上総国守護・武蔵国守護・引付頭人。
通称の「高」は、本姓で氏(うじ)の「高階」ないし氏姓「高階朝臣」の略記であり、領地に基づく家名である名字を持たなかった珍しい武家である。
文化人・風流人でもあり、ばさら大名のひとりとしても知られる。
概要=
その主要業績は2度15年間(1336年 – 1349年、1349年 – 1351年)にわたる室町幕府執事としての行政活動であり、前代建武政権の後醍醐天皇が定めた先駆的な法制度を改良して幕政に取り入れ、初代将軍尊氏のもと、室町幕府草創期の政治機構・法体系を整えた。
日本史研究者の亀田俊和はその手腕を高く評価している。
その政策の代表例としては、執事施行状(しつじしぎょうじょう)の考案・発給が挙げられ、有効に機能するものとしては日本で初めて、土地給付の強制執行を導入した。
かつて、鎌倉幕府では、武士や寺社が法的に獲得した恩賞(=土地)の実効支配は自助努力に任されていたため、弱小な武士・寺社では不法占拠者 ……