古井由吉 氏(ふるいよしきち)
作家、ドイツ文学者[日本]
(1971年に「杳子」で芥川賞受賞)
2020年 2月18日 死去肝細胞がん享年84歳
古井 由吉(ふるい よしきち、1937年11月19日 - 2020年2月18日)は、日本の小説家、ドイツ文学者。
いわゆる「内向の世代」の代表的作家と言われている。
代表作は『杳子』(1970年)、『聖』(1976年)『栖』(1979年)『親』(1980年)の三部作、『槿』(1983年)、『仮往生伝試文』(1989年)、『白髪の唄』(1996年)など。
精神の深部に分け入る描写に特徴があり、特に既成の日本語文脈を破る独自な文体を試みている。
東大独文科卒。
1971年に男女の愛の微妙な心理の揺れをついた『杳子』で芥川賞受賞。
その後『行隠れ』、『聖』『栖』『親』三部作などで、民俗学や病理学を駆使した刺激的な作風を展開している。
来歴・人物=
東京府東京市出身。
港区立白金小学校から同高松中学校を経て、1953年4月、獨協高校に入学。
隣のクラスに美濃部強次(古今亭志ん朝)がいた。
同年9月、都立日比谷高校に転校。
同級生に尾高修也や塩野七生、福田章二(庄司薫)がいた。
1956年3月、日比谷高校卒業。
1956年4月、東京大学文科二類入学。
同文学部独文科卒。
同大学院人文科学研究科独語独文学専攻修士課程修了。
東大の同期に蓮實重彦がいた。
その後、金沢大学助手、同大学講師を経て、立教大学助教授に着任。
教員として蓮實と再び同僚になる。
大学教員の時期は、「日常に潜在する苦そのもの」を見た(講談社文芸文庫の自筆年表より)とするフランツ・カフカの研究に加えて、ロベルト・ムージ ……
古井由吉さんが亡くなってから、4年と238日が経ちました。(1699日)