小松茂美 氏(こまつしげみ)
古筆学者[日本]
2010年 5月21日 死去心不全享年86歳
小松 茂美(こまつ しげみ、男性、1925年3月30日 - 2010年5月21日)は、古筆学者、美術史学者。
経歴=
1925年、山口県岩国市で生まれた。
1938年、広島の旧制崇徳中学校(現崇徳高等学校)に進学し、1942年旧制山口県立柳井中学校(現山口県立柳井高等学校)を卒業。
国鉄マンであった父に従い広島鉄道局に勤務。
1945年8月6日、爆心地から1.7キロ、広島駅近くの庁舎内にて被爆。
戦後も国鉄、次いで広島陸運局で働きながら、「平家納経」の美に魅せられ、その研究に邁進。
26歳の時に、学術書としても優れた厳島観光案内書『いつくしま』を出版した。
1951年、運輸省自動車局への転勤にともない上京。
私淑していた源氏学者池田亀鑑のもとで、学問への姿勢と研究方法を身に付けた。
1953年、東京国立博物館学芸部美術課に就職(始めは国鉄からの出向)。
1961年、『後撰和歌集 校本と研究』が完成。
これによって『後撰和歌集』の本文研究の基礎を整えるとともに、写本筆跡の科学的分析方法が開拓された。
同年、同書を学位請求論文として東洋大学に提出し、文学博士号を取得。
その後も精力的に研究を展開した。
1966年、『平安朝伝来の白氏文集と三跡の研究』を刊行。
日本各地現存する『白氏文集』の写本の断簡を徹底的に調査し、日本における『白氏文集』(白居易の漢詩文集)の受容と漢字の書の歴史に新しい光を当てた。
1973年には、『平等院色紙形の研究』で「古筆学」とい ……
小松茂美さんが亡くなってから、14年と184日が経ちました。(5298日)