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渡辺安友 氏(わたなべやすとも)

日本画家[日本]

(宇都宮大学名誉教授)

2012年 5月10日 死去急性心不全享年96歳

渡辺安友は1916(大正5)年、栃木県石橋町に生まれました。旧制・石橋中学(現・栃木県立石橋高校)を卒業後、東京美術学校(現・東京芸術大学)師範科に入学し、日本画家・川崎小虎との出会いから日本画の道へと進みます。日本画を選んだ理由として、渡辺は「顔料の持つ色感や材質感が自分の個性になじんだ」と述懐するように、渡辺はすぐれた色彩感覚に恵まれていました。その天性は、1940(昭和15)年の最初期の作品にすでに表れ、大胆な色使いと色面構成という当時として斬新な作品を結実させています。そして1943(昭和18)年、第6回新文展に初入選を果たしました。くしくもこのとき、ともに戦後の栃木県画壇を牽引していくことになる米陀寛とそろって初入選となります。戦後、渡辺は作品発表の場を日本美術院へと移し、郷倉千靭の門下となります。同門には、栃木県出身の日本画家、島多訥郎もいました。院展への初入選は、1950(昭和25)の第35回院展であり、その後、毎年入選を重ねました。渡辺の画業は、おおまかに3つの時期に分けることができます。初期の色鮮やかな色面構成による詩情をたたえた作品の時期と、中期の色調をおさえた構成的作品と色彩ゆたかで物語性に富んだ作品とが並存する時期、そして海を主題とし、金や銀の色彩表現に新境地を開く時期です。(参照元・インターネットミュージアム)

渡辺安友さんが亡くなってから、12年と195日が経ちました。(4578日)

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