豊島久真男 氏(とよしまくまお)
医学者[日本]
2022年 3月9日 死去享年93歳
豊島 久真男(とよしま くまお、1930年10月5日 - 2022年3月9日)は、日本の医学者。
位階は従三位。
東京大学名誉教授。
大阪大学名誉教授。
専攻はウイルス学・腫瘍学。
細胞のがん化を制御する遺伝子の存在を世界で初めて立証、この成果により「がんは遺伝子の異常が原因である」という概念が確立し、がん研究に大きな発展をもたらした。
人物=
大阪府出身。
父は船場八社で豊島商店の豊島久七。
医学博士(大阪大学、1959年)。
1998年(平成10年)文化功労者。
2001年(平成13年)文化勲章受章。
1969年にラウス肉腫ウイルスを用いてがん遺伝子機能に関する温度感受性変異株を分離し、低温でがん化させた細胞を高温で正常化し、また、低温にすることで再びがん化できることを示した。
それにより、世界で初めてウイルスRNA上に細胞の癌化をコントロールする遺伝子が存在することを証明,「がんは遺伝子が原因である」という概念を確立し、注目された。
src (サーク) と名づけられたこの遺伝子は,アメリカのグループによって正常細胞にも存在することが示され,癌遺伝子研究の突破口となった。
src遺伝子を同定したビショップ博士とヴァーマス博士はこの功績によりノーベル賞を受賞した。
1982年には Y73肉腫ウイルス全構造の解析とv-yesの発見をし、src familyの概念の確立に貢献した。
1983年には山本雅とともに,癌遺伝子 erb (アーブ) Bを発見。
それが細胞内で増殖シグナルを受 ……
豊島久真男さんが亡くなってから、2年と257日が経ちました。(988日)