ギュンター・グラス 氏Günter Grass
作家[ドイツ]
2015年 4月13日 死去享年89歳
ギュンター・グラス(Günter Grass、1927年10月16日 - 2015年4月13日)は、ドイツの現代小説家、劇作家、版画家、彫刻家。
代表作に『ブリキの太鼓』、『ひらめ』、『女ねずみ』、『はてしなき荒野』などがある。
1999年にノーベル文学賞受賞。
人物史=
20世紀=
ギュンター・グラスは1927年、ダンツィヒで生まれた。
父はドイツ人の食料品店主、母は西スラヴ系少数民族のカシューブ人。
幼少年時代をナチスの狂気に踏み躙られ、戦争末期にはソ連軍と交戦し、その戦闘で彼と同世代の約半数が戦死し、アメリカ軍の捕虜になり、故郷ダンツィヒを失う。
これがグラスの原体験である。
偶然にも戦争を生き延び、戦後の混乱期を独力で生き抜いてきたグラスが、死者と未来の人々に対し過去の狂気を再現してはならないという使命感を抱き、常に政治的であり続けるのはしごく尤もなことである。
戦後、デュッセルドルフで彫刻家・石工として生計をたてながら美術学校に通い、詩や戯曲などを書く。
1958年、グラスは、反動的な唯美主義に反対して新しい言語、文学を求めて始まった、朗読による作品発表の場「グルッペ47」(Gruppe47)で翌年、出版されることになる『ブリキの太鼓』の一部を朗読し、満場一致でグルッペ47文学賞を受賞する。
『ブリキの太鼓』(1959年)は第二次世界大戦を中心とした前後30年間を時代背景とする戦争責任の問題に深く関わった作品で、その特徴は誕生と同時に治癒しがたい世界 ……
ギュンター・グラスさんが亡くなってから、9年と223日が経ちました。(3510日)