江里佐代子 氏
截金師、人間国宝[日本]
2007年 10月3日 死去脳出血享年62歳
江里 佐代子(えり さよこ、1945年7月19日 - 2007年10月3日)は日本の截金師。
2002年に諸工芸の截金の分野で3人目の重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定される。
夫は仏師の江里康慧、長女は截金師の左座朋子、長男は芸術家の江里尚樹。
略歴=
京都市で京繍の老舗に生まれ、京都市立日吉ヶ丘高等学校美術課程で日本画を、成安女子短期大学意匠科で染色を学ぶ。
1971年に江里康慧と結婚して以降截金の技術を学び始め、1978年から截金師北村起祥の弟子となって截金の技法を習得する。
本来仏像の荘厳技法であった截金を飾筥(かざりばこ)、棗(なつめ)、香盒(こうごう)、結界(けっかい)、屏風(びょうぶ)、衝立(ついたて)、額装、壁面装飾へと応用しその可能性を広める。
また日本伝統工芸展において日本工芸会総裁賞、日本経済新聞社賞や高松宮記念賞、京都工芸美術展では市長賞など受賞を重ね、夫の江里康慧との二人展「仏像と截金」なども開催し、截金の認知度を高めた。
また京都造形芸術大学と龍谷大学で客員教授を、東京芸術大学大学院で非常勤講師を務めるなど截金の普及にも力を注いだ。
2002年7月8日に全国最年少で重要無形文化財保持者に認定され、翌年には江里康慧とともに京都府文化功労賞を受賞。
建築や寺院の壁面、空間装飾の仕事も多く、京都迎賓館では晩餐室「藤の間」の舞台扉「響流光韻(こおるこういん)」に截金を施すなど多彩な活躍が続いていた。
江里佐代子さんが亡くなってから、17年と50日が経ちました。(6259日)