三戸サツヱ 氏(みとさつえ)
霊長類研究者[日本]
(元京都大学霊長類研究所研究員)
2012年 4月7日 死去老衰享年99歳
三戸サツヱ(みとさつえ、1914年4月21日 - 2012年4月7日)は教師、研究者。
小学校、中学校の教員をしながら、1948年から始まった京都大学の宮崎県串間市幸島(発音は本により、コウシマと、コージマがある)のサルの研究に加勢した。
三戸はサル全数の個体識別を行い、戸籍を作り、サルがイモを洗って食べる習慣の発生と伝達など発見し、サル学の発展に貢献した。
1970年から1984年にかけて、京都大学霊長類研究所研究員になった。
著書の名義では三戸サツエの表記も使われる。
米国からの学生とともに。
中央が三戸サツヱ。
幸島の家で2007年5月撮影
略歴=
広島県、現広島市佐伯区五日市町に生まれる。
父は冠地藤市といい、事業に失敗し当時苦しい生活をした。
広島市の安田高等女学校(現安田女子中学校・高等学校)卒業後、広島教員養成所入学。
1932年卒業。
1934年両親の反対を押し切り三戸好荘と結婚。
同年北朝鮮に渡り小学校教師となる。
1940年夫と死別。
その後大連に移住。
同地の中国人学校に勤務。
1947年一男二女を伴い宮崎県の父のもとに引き揚げる。
その後同地の小学校中学校に勤務し、京都大学の研究者に加勢し、サルの観察を始める。
1969年文部省大学学術局から幸島サルの研究テーマに対し、昭和44年度科学奨励賞を受ける。
1972年、『幸島のサル』(ポプラ社)に対しサンケイ児童出版文化賞を、1974年には吉川英治文化賞を受賞。
2012年老衰で永眠。
……
三戸サツヱさんが亡くなってから、12年と228日が経ちました。(4611日)