稲葉清右衛門 氏(いなばせいえもん)
技術者、経営者[日本]
(ファナック名誉会長)
2020年 10月2日 死去老衰享年96歳
稲葉 清右衛門(いなば せいえもん、1925年(大正14年)3月5日 - 2020年(令和2年)10月2日)は、日本の技術者、経営者。工学博士(東京工業大学、1965年)。富士通で電気油圧パルスモーターや数値制御器の研究開発に従事し、NC工作機械の黎明期に大きな業績を残す。富士通の計算制御部から分離独立したファナックでは、経営者として同社をNC装置、産業用ロボットのトップメーカーに育て上げた。 富士通ファナック専務、副社長、社長、ファナック社長、代表取締役会長、相談役名誉会長を歴任し、精密工学会会長、日本ロボット学会副会長、日本産業用ロボット工業会会長なども務めた。NC関係の標準化活動にも実績がある。エンゲルバーガー賞、紫綬褒章、藍綬褒章、勲二等瑞宝章を受けた。位階は従四位。ブルガリアやルクセンブルク大公国からも勲章を受けている。 人物と業績= やり手のワンマン経営者として知られ、高羅芳光(富士通の当時の社長)により富士通の計算制御部から分離独立されたファナックを、一代で工作機械のトップメーカーとして育て上げた。NC(数値制御)装置の世界シェアは50%、国内シェアは75%であり、世界トップシェアである。また、同社はメーカーとして驚異的な利益率の高さでも知られ、売上高経常利益率は44.83%(2008年3月期)にものぼる。 「研究開発と企業経営は不可分」という考えを持つ。社長になってからも、研究員に目標を与え、月に一回の社長主催の技術会議で報告をさせ、指導していた。名誉会 ……
稲葉清右衛門さんが亡くなってから、4年と50日が経ちました。(1511日)