パウル=ハインツ・ディートリヒ 氏Paul-Heinz Dittrich
作曲家[ドイツ]
2020年 12月28日 死去享年91歳
パウル=ハインツ・ディートリヒ(Paul-Heinz Dittrich, 1930年12月4日 - 2020年12月28日)は、ドイツの現代音楽の作曲家。
略歴=
ライプツィヒで学ぶが、当時の東ドイツは現代音楽が禁止された共産政権であったので、合唱指揮をヴァイマルで修めてもいる。
しかし作曲活動を放棄することなく、1970年代後半に入ってからその個性がクローズアップされ、ボスヴィル国際作曲フォーラムで優勝後立て続けに国際コンクールを制して注目を浴び、1978年にはハンス・アイスラー賞も贈られたが、世に知られるようになったのは1980年代に入ってからである。
日本では、ガウデアムス大賞を受賞した田中カレンのときの審査員であったことでのみ知られている。
ハンス・アイスラー音楽大学で作曲の教授として教鞭を採ってからはオルガ・ラエヴァ(Olga Raeva)、アレクサンドラ・フィロネンコ(Alexandra Filonenko)、アンネッテ・シュルンツ(Annette Schlünz)ほか数十名にも及ぶ多くの優秀な弟子を輩出し、弟子の彼らは今ではドイツ国内で中堅どころか重鎮の地位にいる。
外国人の弟子も多い。
1990年代に入っては数々の国際マスタークラスに招かれている。
ツェランやミュラーなどの文学的なつながりを重視する伝統的な作風であるが、1980年代に入って時代が軟化したにもかかわらずそれとは無縁でポスト・セリエルの進化形を常に追い続けた点で一線を画している。
近作の「Kammermusik XVI(2007/2008)」に至っては、一人の奏者に ……
パウル=ハインツ・ディートリヒさんが亡くなってから、3年と328日が経ちました。(1424日)