榎本好宏 氏(えのもとよしひろ)
俳人[日本]
2022年 2月2日 死去享年86歳
榎本好宏(えのもと よしひろ、 1937年4月5日 - 2022年2月2日)は、日本の俳人。
生涯 =
東京生まれ。
1970年、「杉」創刊に参画。
主宰の森澄雄に40年間師事し、「杉」編集長を18年担当した。
森の死後に「杉」を退会。
2010年、句集『祭詩』で第49回俳人協会賞受賞。
2015年、『懐かしき子供の遊び歳時記』で第29回俳人協会評論賞受賞。
『件』同人。
選者を務めた俳誌『會津』終刊後、2014年、俳誌「航」を創刊、主宰。
1996年から10余年にわたり福島県只見川流域の9町村と協力して、「歳時記の郷・奥会津 全国俳句大会」事業の企画・運営に携わった。
読売新聞地方版「よみうり文芸」選者。
俳人協会名誉会員、日本文藝家協会、日本エッセイスト・クラブの会員だった。
2022年2月2日、肝臓がんのため84歳で逝去。
作品=
代表句は
三月は人の高さに歩み来る
枕絵といふ菜の花の如きもの
金亀虫アッツに父を失ひき
滝さらに自在に落ちてよかりしに
独活食うて世に百尋も遅れけり
知覧
母様(かかさま)へ椎の若葉が匂ひます
神楽いま早池峰に音還しけり
更衣見るべき花を見尽くして
こつつんと切子置かるる酒冷し
千里とは万葉人の冬の星
などがある。
作風は40年師事した森澄雄の影響もあり、大和ことばによるなめらかな調べを重視したが、後年は自ら創設した結社「航」のこころざしとして「おのおのが持つ無意識下のやわらかい自己の発現をめざす」を掲げ、己れの中に ……
榎本好宏さんが亡くなってから、2年と292日が経ちました。(1023日)