下森定 氏(したもりさだむ)
法学者[日本]
(元法政大学総長・民法)
2021年 10月1日 死去享年92歳
下森 定(したもり さだむ、1930年4月27日 - 2021年10月1日)は、日本の法学者。
専門は民法。
法政大学名誉教授・元総長・元理事長。
島根県鹿足郡日原村(現・津和野町)出身。
人物=
詐害行為取消権についての責任説、瑕疵担保責任の法的性質に関する法定責任説(修正説) 安全配慮義務等契約責任の再構成等の研究で有名。
高須順一法政大学教授や、木納敏和東京高等裁判所部総括判事は、下森ゼミの教え子。
学説=
民法上の主要な問題点につき、通説的解釈からスタートしつつも、外国法(ドイツ法)からの示唆を加味し、独自の修正を加え、結論としての妥当性と解釈論としての妥当性との調和を目指す解釈を基調としている。
平井宜雄の『法律学基礎論覚書』にて「良い法律論」の一例として、詐害行為取消権についての責任説が紹介されている。
責任説においては、ドイツ法からの示唆をベースに立論している(中野貞一郎とほぼ同時に日本に紹介)。
ドイツにおける訴訟形態が日本では認められないため、責任説は通説でない。
(詐欺)取消と登記の問題に関しては、従来の通説であった復帰的物権変動による解釈を批判的に検証し、新しい解釈として94条2項類推適用説を精緻化することに寄与した。
瑕疵担保責任の法的性質に関しては,「特定物のドグマ」を批判する有力説が、「不代替的特定物」を前提としているのか「代替的特定物」を前提にしているのかが曖昧で、漠然と「 ……
下森定さんが亡くなってから、3年と51日が経ちました。(1147日)