ハロルド・ブルーム 氏Harold Bloom
文芸評論家[アメリカ]
(イェール大学名誉教授)
2019年 10月14日 死去享年90歳
ハロルド・ブルーム(Harold Bloom、1930年7月11日 - 2019年10月14日)は、アメリカ合衆国の文学研究者、批評家、イェール大学名誉教授。
経歴=
ニューヨーク市ブロンクスに生まれ育ち、イディッシュ語を母語とした。
1947年コーネル大学に入学、1952年に卒業、1955年イェール大学で博士号を取得する。
以後イェール大学で教員を務めた。
ノースロップ・フライを先行者と見なし、ユダヤ教的なカバラー、グノーシスなどを用いる独自の批評を展開し、1973年には『影響の不安』を刊行して評判となる。
また1994年には『ウェスタン・キャノン』を刊行してベストセラーとなるが、これはシェイクスピアを西洋文学の中核として、当時左翼的(フェミニズム批評、ポストモダン、ポスト・コロニアリズム、カルチュラル・スタディーズ)批評によって否定されつつあった「キャノン」(古典)の尊重を掲げたものとして、保守的批評家と見なされたが、実際にはフェミニズム、ポスト・コロニアリズムの名作とされるものも挙げられている。
そのほか、世界文学の古典についての膨大な論文集を編纂し、そのすべてに序文を書いている。
日本では「影響の不安」という語が有名で、1980-90年代に文芸評論家によって使われたが、実際はより難解なロマン派の詩の理論であり、2004年に邦訳が出て詳細な注がつけられた。
邦訳=
アゴーン <逆構築批評>の超克 高市順一郎訳 晶文社 1986年6月
カバラーと批評 島弘之訳 国書 ……
ハロルド・ブルームさんが亡くなってから、5年と39日が経ちました。(1865日)